

タイトルに説明がいるだろう。肥前山口はJR長崎線で、長崎行きと佐世保行きの分岐点になっている駅の駅名である。農村を背景にした駅だから、分岐点という以外、これという特色はない。しかし、この駅は私にとっては人生の分岐点だった。 学徒動員 毎年8月9日が近づくと、私は伊東誠二君のことを思い出す。 そして、タイムトンネルを通って65年前に戻って彼に会う。 私と伊東君は日本が太平洋戦争に敗れたその年に旧制の高等学校に入学、寮の同じ部屋に寝起きすることになった。私は九州の旧制中学の出身だが、伊東君は旧制東京…
ことしのパリーグは福岡をフランチャイズとするソフトバンクホークスが優勝をさらった。 優勝の決まった日に私はたまたま福岡にいた。不況下の地方都市の習いとはいえ、博多の町にも不景気風の吹いていると感じたのだが、ホークスの優勝で優勝特別セールがはじまると商店街はみるみる活気づき、閑散としていた中洲の飲み屋街がホークス万歳と叫ぶ酔っ払いで一杯になるのをみて、ホークス優勝の経済効果に感心したものである。 その夜天神にあるなじみの居酒屋に久しぶりに入ってみた。飲み屋の多い東中州から離れてはいるが、ここも満…
九州の福岡に出張するとき、航空便だとチケットは「福岡」行きなのに、新幹線の切符は「博多」行きになる。 東京、名古屋、京都、大阪、神戸、岡山、広島と新幹線の停車する主要都市の駅名はどこも行政上の市名と一致するのに、どうして福岡は「博多駅」なのだろう。まあ、「博多」行きで格別に不自由はないし、なれっこになっているから、とくに詮議立てする人もいなくなったようだが、どうもピンと来ないという人のために、福岡市の玄関口がなぜ「博多駅」になのか歴史的エピソードを一席。 博多部と福岡部 福岡市の中心部に歓楽街東…
三菱自動車がアイミーブ、富士重工はプラグインステラを自治体、電力会社向けに発売して、いよいよ電気自動車の時代がはじまった。 両社は来年度から、一般向けにも発売するということである。 ものめずらしさもあって、予約販売は好調のようだが、一般むけの電気自動車販売がそうすいすいとはゆくまいという見方も強い。 電気自動車はガソリンエンジン車にくらべると、排気ガスは出ないし、静かだし、スタンドへゆかなくても、家庭で充電できるし、一見いいことずくめだから、近い未来の乗り物として、関心を持たれて当然…
日本の百年 しりとり言葉にみる世相 百年に一度の大不況だといわれているが、百年にこだわると意味が分かりかねる。現在の世界経済は100年前とくらべると、規模も内容も異なっているし、100年前の日本はようやく資本主義国の仲間入りをしたばかりで、まだまだ封建主義の残滓を引きずっていたから、現在と比較のしようがない。多分、空前絶後ということだろうと解釈している。 しかし、百年という言い方にはそれなりの味があるから、発言された「百年に一度居士」に敬意を表して、この際、百年前にもどりって日本を覗いてみ…